スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

ファッ痴

すなわちファッション音痴である。自慢ではないがファッションセンスのなさには自信がある。どれぐらいのものかと言えば、たまにちょっと気合いを入れた格好をすると、それを見た妹と母は気が狂うほど笑う。母は年なので笑いながらたまにチビっている(気がする)。最近では山で買ってきた、背中にデカデカと「頂上」と書かれたTシャツを見せたときも似たような反応をされた。褒められる場合、大抵その服は他人から貰ったか選んでもらった物か、もしくは褒めている奴の肩が明らかに震えている。

そんなファッ痴の中でも自らがファッ痴であるという自覚のあるファッ痴は例外なくボロが出なさそうな薄着を好む。我が家のタンスの中にパーカーとポロシャツだけが年々増えていくのはそのせいだ。「これなら一枚で着ていても、不自然ではない(言うまでもなく、ファッ痴にとって重ね着は鬼門である)。それどころかあわよくば『シンプルですてき』と言われるのでは・・」と考えてニンマリする。我が身ながら哀れだ。

そんな感じで順調にパーカーとポロが増えてきていた。そんなある日衝撃的なスナップを発見してしまった。彼のタンス事情を大きく揺るがしかねないそれはファッション誌の中にあった。モデルがパーカーを着ていて、例のオシャレ立ち(オシャレな立ち方 消費MP25)していたが、そのパーカーの中に襟付きシャツを合わせていたのだ。



(こ う い う の も ア リ な の か  !)



急いでクローゼットを漁る。パーカーの山。あとはシャツ・・シャツ・・写真では白だったな。就活のや高校で着ていた白カッターを発見。これだ。合わせてみる。おお。アリな気がする。が、姿見を見ながらやや違和感を感じる。思いついてズボンを履く。もう一度。おお。アリアリ・・かも。どうなんだろうコレは。他人からの評価が欲しい。着て外に出てみる。

(続く)