スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

井上雄彦の墨壁画のクオリティがすごすぎる

http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51258522.html
いやー・・圧倒的すぎる。
インタビュー記事も乗ってたので訳してみた。
但し超訳なので、ディテールは・・

Takehiko Inoue at Kinokuniya NYC - Anime News Network

2007年11月16日に著名な漫画家、井上雄彦(スラダンとかバガボンド)が新しくオープンしたニューヨークの紀伊国屋に、スペシャルな壁画を描くためにやってきた!
その壁画は、バガボンド風の墨絵で、そのマンガ、DVD、美術本に特化した階を訪れる人を楽しませる。吹き抜けには小さな「オマケ」も描かれている。

3日後、井上とVizが作品の公開のための記者会見を行い、アニメニュースネットワークのインタビューに答えた。




ANN:スラダンやブザービーターはアジアでのバスケ人気を高めたけど、元々バスケ好きでよくプレイしているアメリカ人の読者について何か違いを感じたりする?

井上:スラダンはバスケの話でなければならなかったとは思っていない。サッカーとかでも良かった。ただスポーツをプレイすることで得られる感情とかを伝えたかった。できればみんなそれに関われるように。

ANN:バスケへの情熱ってどこから来てるの?

井上:高校で三年間やってた。うまくなかったけど(笑)

ANN:それからうまくなった?

井上:当時から全く何も変わってない(笑)

ANN:若いバスケプレイヤーのための奨学金制度に貢献してるけど、タブセユウタみたいなNBAで成功しようと頑張ってるプレイヤーについてどう思う?

井上:本当にタブセについては尊敬してる。多くの犠牲を払って、後の奴らへの道を開いた。

ANN:バガボンドは墨絵の部分とかあるよね。ムサシの話も墨も日本に深いルーツがあるし、象徴的じゃない?。例えば筆を振るうのと剣を振るうことに何か関係とかってあるのかな?

井上:か・・考えたことないな。歴史詳しくないし・・・分からない。あ、若いときに少し剣道やってた。これって関係あるかな?(笑)

ANN:貴方の本「墨」について教えて

井上:日本で開催されているような作品展って大抵色つきのもので、白黒だけのものってそんなに多くない。バガボンドでもカラーの作品展(「水」)をやった。けど僕は自分自身を白黒で表現したかったんだ。

ANN:なんで「白と黒」ってことがバガボンドでは重要なの?

井上:まず、マンガって大抵モノクロだし!(笑)それと同じで、墨と筆だけで書くことで時代の感情とか雰囲気を表せる。汚れとかギラギラした感じとか。汚れた着物、汚れた髪・・黒澤明の映画に似た雰囲気かな。

ANN:XBOX360の「ロストオデッセイ」で初めてゲームのキャラデザインに関わるわけだけど、少しそれについて教えて?

井上:僕自身はゲームをあんまりしない。だからゲームの仕事とか、正直想像もしてなかった。だけど「ロストオデッセイ」は従来のゲームと同じものだとは思ってない。(クリエイター)坂口は僕の友人でゲームの仕事をしないかと言ってきた。その考えの奥にあったのは、ゲームを単なるゲームではなく表現するためのメディアとして使うということだった。メディアの幅を広げるための努力の一環だと思った。

ANN:貴方はこの壁画を、ここ紀伊国屋NY支店で公開した。それについて教えて!

井上:マンガを描くとき、普通長時間机に座って書く。僕もそうしてきた。だけどここはめちゃくちゃ広い!飛行機でここまで来たことも含めて、今までとはちょっと違うし、良いリフレッシュになった。どんどんモチベーションが湧いてきた。これを次回の作品に活かす。

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インタビュー後、Vizメディアの「少年ジャンプ」「少女ビート」の編集長Marc Weidenbaumは、アメリカの少年ジャンプで「スラムダンク」をフルカラーと二色刷りで発行することを発表。車椅子バスケの「リアル」、バガボンド画集「水」「墨」についても2008年に発行することを発表した。

スピーチで井上は、厳しいマンガの締め切りに追われながらもこの壁画の仕事が出来たことを誇りに思うとコメント。これが終わったらホテルに缶詰しながら漫画を書き上げなければならないと説明。彼の担当は完成原稿を受け取るためだけに東京-NYについてきた。

そして井上は最後の一筆を壁画に加えてこれを完成、記者勢に発表した。