同時多発読書
林望センセが「本を何冊も同時進行で読むこと」が大事であると『知的な大人へのヒント』の中で言っていた。以前にもそういう読み方がある、ということは耳にしていたがこれをきっかけに試してみた。やったのは次の五冊。
- 作者: アレックス・ヘイリー,安岡章太郎,松田銑
- 出版社/メーカー: 社会思想社
- 発売日: 1978/03
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
- 作者: 安東みきえ,下和田サチヨ
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2007/04/02
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 61回
- この商品を含むブログ (79件) を見る
- 作者: ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村榮一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/28
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (107件) を見る
- 作者: P.F.ドラッカー
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/01/27
- メディア: 単行本
- クリック: 26回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
ミッドナイト・エクスプレス (沢木耕太郎ノンフィクション8)
- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/09/25
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
やる前は相当混乱するだろうと思っていたが、実際はそんなことはなかった。いつも大作を一気に読み終わると、首の後ろに鈍い痛みが残ったりするものだが、それもなかった。それぞれの本の感動が薄まった実感もない。相当に楽しめた。人間一つの文章にとことんのめり込めない(と思う)。せいぜい一回に20分かそこらのものだ。で、そこで他の本に移ることで気分がリフレッシュされたのかな。間延びする箇所も飽きずに見られた。もちろん「良い箇所で他の本に!」という場面も何度かあった。確かにこれはちょっと興がそらされる感があったが、待ち遠しさをもり立てる役割にもなった。
読みやすい絵本と、区切りのいいビジネス書やエッセーを組み込んだのは正解だったな。逆に小説だけだったら、断念していたかも。登場人物や設定が多すぎると鳥頭にはツライ。
で、意義はあるのかと言われれば、あると思う。まず、量が消化できる。買ったり借りたままで積ん読になってる本でも、これでローテに組み込めば強制的に読める。次に苦手な本でも取り組めること。いろんな本を入れた方が頭の切り替えがしやすく、普段苦手なジャンルも比較的読みやすく感じる。今回で言えばビジネス書が正直苦手だけど、小説や童話と挟むことで気分が「ノッたまま」ビジネス書に取りかかれる。他の本でスピードが出せるので、苦手故の(全然進まない・・)という葛藤もあまり感じない。一回あたりの量も少ないし。
ただコレは持ち運びには適していないなー。文庫本三冊くらいならいいけど・・。あと好きな(読みやすい)ものがないと、自分ではツライ。あと泣き系だと一度流れを切られると、全然泣けなくてカタルシスを得にくい・・。生活でやるなら、全部文庫本で、エッセー、新書、ビジネス書(雑誌)、小説、かなあ。教科書とかでも悪くなさそうだと思った。まー一度はやってみることをオススメ。したい。