スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

久しぶりの一時帰国

最後に日本に帰国したのは、帯同する家族を迎えに行った去年の10月ごろだったか。仕事の関係で、来月1年ぶりに日本へ出張することになった。

 

つまり祭である。

一年ぶりの日本で何を食べるか、何をするか・・・。もちろん、普段は家族愛がバティックを着て歩いていると言われる当方ではあるが、単身出張+久しぶりの日本帰国に、じんわりと染み出てくる開放感を押さえる術を知らない。

 

また普段インドネシアでは買えない物を持って帰るチャンスでもある。よし、子供のためと銘打って、VRゴーグルでも買っちゃいますか?昼はダイビング動画でマンタに囲まれ、夜はピンク色のマンタに囲まれちゃいますか?そう意気込んでAmazonを開いた瞬間に表示されたのが、以下である。

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最低。

まあ待ちなよ。

 

もちろん家族優先だよ。

日本米、持って帰らないとね。スーツケースのスペースはしっかりと確保してね。後はクリスマス向けに、頑張る奥様へのプレゼントや子供の玩具も買って帰らないとね。パパのものは隙間が余ったら、おつまみのサラミ(空港のセブンイレブンで購入)とかねじ込んでおけばいいからね。

 

 

でもなんとなくAmazonは止めておこうかな。

 

気持ち震える手で、ブックマークの楽天市場を開く。

なぜか「買い物かご」に尋常ではない数字が表示されている(36)。

 

妻「帰国時に持って帰るもの、もうカートに入れておいたから」

 

オッケー!

 

妻「液体もあるからちょっと重いけど、ぎりぎり重量範囲だと思うから」

 

オッケー!!

 

いろんな意味で、日本に帰りたい気持ちが募ってきましたね。

プロに聞け

現地の日系企業で駐在員として働いていると、当然日本絡みの案件が多い。

そこでいろいろアレンジしたりするのが役割ではあるが、とにかく日本関連であれば全て聞いてくるやつがいる。

 

(´゚ω゚`)「販促品マグカップを日本に送りたいんだけど、食品関連の規制に引っかからないか教えて」

(´゚ω゚`)「大阪に商品を送るんだけど、日本のどの港がいいの」

フォワーダー(運送業者)に聞け(ヽ´ω`)

 

(´゚ω゚`)「日本へ団体客を連れて行くとき、ハラル対応の仕出し弁当頼みたいんだけど・・・」

旅行代理店に頼め(ヽ´ω`)

 

(´゚ω゚`)「手荷物って何KGまでだっけ?モバイルバッテリーは持ち込みOK?」

これは分からんでもないってガルーダやんけインフォメーションに聞け(ヽ´ω`)

 

「Ah...Saya tidak tahu ya, maaf(ごめん、知らないや)」というと

(´゚ω゚`)「Ooooh, begitu...(ああぁ、そうなの)」

とまるで万策尽きたかのような絶望した顔をする。いや現在進行形で、君がやり取りしているフォワーダーなりエージェントなりいるやんけ。そこに聞きなよ、と(やんわり)提案すると、

(´゚ω゚`)「あいつらはダメだ!そういうことを全然知らないし教えてくれないんだ!!」

「もう聞いてたの?」

(´゚ω゚`)「Belum ya(まだです)

なんなん?

 そしてその後、なぜ自分がまだ確認しないかを切々と説明してくれる。早く自分の席に戻ってくれねえかな。これをインドネシアの国民性のようにいう人もいるが、自分が見ているかぎりは、正に「人による」ようである。まだ喋ってるよ。

 

あと話がガラッと変わるが「インドネシア人は言い訳ばかりする」とも言う向きがある。ただ自分の周りを見ると、単に日本人がインドネシア語/英語を理解できてない故に、スタッフ側が「これはうまく伝わってないのでは・・・」と必要以上にくどく説明するケースがあるようである。まあ突然来て事情をよく知らない(と思われる)外国人からガーガー言われたら、(なんか知らんが決め付けで自分の評価を下げられてる!)と恐怖する気持ちも分からないではない。

これはなに?

最近遭遇したサンダル屋

ロッテマートに小ぢんまりと展開していたブランド。

陳列棚の横にでっかく「KORE WA NANI?」という看板が。

 

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こっちが聞きたい

ちょっと狙ったデザインとして、面白いかもしれない・・・とも思ったが、値段の59,000ルピアと、本気で取りに来ている感じ(「おふざけにしてはちょっと・・・まあそこまででもないからいっか・・・」感)(主観)に引いてしまい、そっとその場を離れたのであった。

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「Konnichiwa 日本のサンダル」日本のサンダルが一番言わなそうなセリフ

 バリ案内に使えそうだが、履き込むほどに人に見せることが憚られそうなサンダルを探している方がいらっしゃれば、いかがでしょうか。

 

 

インドネシア生活、気づけばはや1年半

昨年の春の赴任からはや1年半・・・

新しい環境、ましてや海外だと「スタッフと会議で議論が交わせるようになってきた」「仕事が回せるようになってきた」と成長が著しく見えるので達成感はある。しかし冷静になって考えれば自国ではフツーにやっていたことなので、仕事量としては大したことはない。ここにぐっと目をつぶるのがメンタルを強く保つコツである。

 

「Grabで牛丼並に、紅しょうがと一味唐辛子を頼んで、自宅に配達してもらった。支払は電子マネーを、携帯のモバイルバンクからチャージして支払った」とかは最初やったときは、「ちょっとややこしい取引先の依頼を、ささっと解決した」くらいの達成感を得たが、QOL(クオリティーオブライフ)としては自宅から出ずにファストフードを食べているだけなのでむしろ落ちている

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かぶとに

大したこともしていないのに、日本食居酒屋で割高な飯を食い、「故郷(くに)が恋しい・・・」とつぶやく。(ええやんけ)

 

しかし改めて思ったのは、海外フィルターを外した実績のショボさは、学生のときの1年間のイギリス留学と同じではあるが、当時と比べると生活のストレスや楽しさが段違い!イギリスの物価の高さ、食事の味気なさ、言葉(英語?出来て当たり前でしょ?)など国に依存する部分もあるが、やはり社会人として働く海外は楽しい。立場も裁量も違うし、もちろん厭らしい話、収入も違う(ゲス顔)。

Googleフォトを弄っていたら、十数年前のイギリスでの写真が出てきて、当時の楽しかったこともそうだが、やりきれなかったこと、大変だったこと等諸々を思い出したのでつらつらと書いてしまった。わりと食事や生活環境などにあまり期待を多く抱かないタイプだが、その素地はこの留学生活から来ているんだと思っている(あとは趣味の登山)。

1年半経ち、この環境にも慣れてきている部分もあり、「ありがたい環境にいさせてもらっている」ということを忘れずにいたいと思う。

インドネシアのスタバ

コーヒーが飲みたい・・・そんなときに。

インドネシアにいるのに、わざわざアメリカはシアトル発のチェーン店に行くの?と自分の中で問いかけてくる存在があります。コイツはWarung Upnormalに行ってこい、とかカキリマ(移動式屋台)で雰囲気のいいところを探そうよ・・・等しつこく付きまとって来ます。スタッフ受けは抜群の「郷に入れば郷に従え」がモットーのナイスガイですが。

 

疲れちゃうから。
一人でコーヒーを飲む時にも、そんな意識アゲアゲ↑でいたら壊れちゃうから…。
家族持ちの駐在員としては、家族と仕事でパフォーマンスを上げるのが最優先だから・・・!
現地に溶け込む努力は大切だけど、気を張りすぎると本来の目的を見失うよ!

 

スタバに入ろうとする際、毎回多少なりそんな言い訳をしながら入るのが恒例となっている。誰が責めるわけでもないが・・・。
チェーン店故に雰囲気がだいたいどこでも同じなのと、まあまあ清潔感があるので(喫煙席や食べこぼしなど汚いところは汚い)何も考えずに入れるのが、海外生活ではありがたい。

 

スタバはまあまあリーズナブル(日本よりは)。

スタバとは言え、インドネシアの過激なディスカウント競争に晒されており、価格は日本よりも抑え目で、しょっちゅう「Promoプロモーション」「Diskonディスカウント」等を打っている。月に一度はタンブラー持参で半額、2日に1回は「Buy1 Get 1 Free」の類、また電子マネーの「Go pay」や「Bank BCA」で決済すると割引があったりとめまぐるしい。

 

またスタバカード(アプリ)もあり、5,000IDR(Indonesia Rupiah、40円弱)使うと1ポイントたまる。
100ポイント貯めると、グランデサイズまでの飲み物か、食べ物、インスタントコーヒーが無料。
300ポイント貯めると、グリーンからゴールドレベルになり、毎月10日はポイント2倍、誕生日は50ポイントもらえる。
なので、500,000IDR(約3,800円)使えば、フリードリンクが貰える。

 

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インドネシアStarbucksのキャンペーン

 

 たまにシステムがダウンしており使えないときもあるけど、「代わりに無料で1サイズアップできるよ」なんて申し出もあり、またほほえましい。シンガポールでもふらっとよったら20シンガポールドル(1,500円強)のバウチャーが瞬殺されて血の気が引いたことや、日本に一時帰国した際にスタバアプリ(インドネシアでチャージ)を使おうとして決済できずに呆然としたりとメンタルを逆にやられることもありますが、まあまあrata-rata(平均的)には救われている。

 

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心を削られたシンガポールスタバ

√ Harga Menu Starbucks Indonesia 2019

【値段比較】ジャカルタの『スターバックス』に行ってきた | ジャカルタブログ

インドネシアのスターバックス、タンブラーと抹茶エスプレッソ - インフォネシア

インドネシア 空港案内掲示板の日本語


インドネシアスカルノハッタ国際空港第3ターミナルにて。
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分かりますかね。こちらです。
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いや、まったく問題なく理解できるけど…。国際空港でしょ…?バッタモンのDVDプレーヤーみたいになってるやん。とはいえ訳出は確かに難しいな。「夜間駐車」かな?なんだか「夜通し駐車」が、正解の気もしてきた。

インドネシアでスマホをなくして帰ってくるまで。

スマートフォンをなくした

やっちまった!!!!自国でももちろんそうですが、海外生活において生命線とも言えるスマートフォンを紛失してしまった。多くの方のご協力を得て、20時間後になんとか再開を果たすことはできたが、ここで自省のためにメモ。いや焦った…。

 

  1. どうやってなくしたか、それに気づいたか

  2. 何をしたか

  3. 教訓

 

  1. どうやってなくしたか、それに気づいたか

Grabカーの中に置いてきてしまった。

普段は会社が用意してくれた運転手付きの車を利用している(ありがたや)。しかしその日は出先でホテル泊、かつ用事がいつ終わるかも分からず、また運転手の連勤も続いていたので、(残業代が付くとは言え、やはり休みたいだろう…)とライドシェアのGrab カーを利用していた。

この気遣い、いいよね〜。でも結果多くの人に迷惑かけてたら、逆効果だよ〜(嗚咽)。

 

ホテル前でGrabを召喚し、待ち合わせていたスポーツ友達(インドネシア人)Aくんと夕食の場所まで移動。アプリを利用して、支払いまで済ませていたので、目的地まで着いたら「トゥリマカシー」とだけ言って降車。ここで持ち物を確認していれば…。食事の会場は、韓国料理屋だったが、美味しいカルビに感動しパチリと撮ろうとして、スマホがないことに気づく。動揺しながらもカルビを食べる。この時、夜の20時。

 

    2. 何をしたか

 

直前の行動を辿り、おそらくGrabカーの中に置き忘れたであろうことは分かった。しかしアプリ経由で予約したため、運転手の連絡先や車のナンバーは分からない。AくんのスマホでGrabの連絡先を調べてもらい、コールセンターに電話。しかし運転手の連絡先などは分からず。ここで友人や横で聞いていてじれったくなっていた料理屋のおばちゃんに、電話でまくし立ててもらったりして助かった…。

GmailにGrabの使用完了後にメールを発信する設定にしていたが、他人の端末からではログインができず、一旦ホテルに帰ることに。料理は包んでもらう。

 

21時頃、レストランの方にGrabを手配してもらってホテルに戻り、タブレットWi-Fiに接続し、Grabからのメール確認。ここでドライバー名と注文番号が分かったので、Grabコールセンターに電話。しかしドライバーとは連絡が付かないらしく、「しばし待て…」とのこと。

 

そしてGoogle (Android)のFind My Deviceを起動iPhoneでも同様のサービスがあるが、登録した端末の現在位置が表示できる。通信環境にないとリアルタイムでは表示されないが、最後に接続された位置も分かるので紛失の際には便利!バッテリーの残量やWi-Fiのネットワーク名まで表示される。(画像はサンプル)

 

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内蔵バッテリーが驚異の5,000mAhもあるASUSのZenfone Max pro M1(海外限定販売モデル)を買ってるのは、こんなときのためなんや…と強がりを言いながら、位置を確認。あった。車に乗ったエリアの近く、住宅地のようなところにずっと止まっている。画面上の「PLAY SOUND」を使えば、マナーモード下でも大きめのビープ音がなる。ためしに何度か鳴らし、かつ「SECURE DEVICE」で端末のロックと画面上に「見つけたら、ここに電話をください」とメッセージを表示させた。そうするとこの端末からは、ロックを解除しなくても、メッセージとともに送った番号への発信をすることができる。しかし一向に反応も、送信した友人の番号への着信もなし。

 

Grabカー内に置き忘れたであろうと分かったとき、一番恐れていたのは、ぼくの次の乗客がスマホを見つけて持っていってしまうこと。しかし電源を落とされている様子もなく、三十分以上同じ位置から動かないので、おそらく車内にそのまま放置され、ドライバーも帰宅したと判断した。

 

こうなると、次の朝にGrabからドライバーへ連絡が入るか、ドライバーが車に乗るあたり(スマホGPSが移動始めたタイミング)でまたサウンドを再生するまでは、待つしかあるまい…と考えてひとまず友達にも、お礼を伝えて帰ってもらおうとしたら、なぜか収まらない彼。

 

「だいたいの位置は分かっているし、車の車種とナンバーも分かるので、直接行こう」22時であるGPSで位置が分かるとは言え、電波状況のせいかせいぜい50〜100M範囲にしか絞れず、ほぼドライバー車内にあるだろうと分かっている中で面倒くさい…と思ったが、楽しい食事を慌ただしいものにしてしまった手前、なかなか無碍にできず。近くに住んでいる友人の知り合いにバイクを出してもらい、捜索に行くことになってしまった。

 

しかもホテルまで来た知り合いBくんのバイクには、なぜか6歳くらいの女の子も同乗している。「一緒に来たいというから連れてきた」マジかよ。夜中にバイクで3人乗りでインドネシアを疾走することに…。近いとは言え、バイクだと30分以上かかるところを三人でブイブイ走った。夜中の幹線道路は、妖しくオレンジ色の街頭がきらめく。路面はあらく、近くをトラックも通過する。こわい。(これは単に携帯を紛失する以上のリスクなのでは…)今更ながら思うが、学生時代にマレーシアの田舎町を道もわからないままプラプラ放浪したときのことを思い出したりして、なんとなくそのままノリに身を委ねてしまう。

しばらく走って着いたのは、平屋建ての連なる住宅街。エリアの入り口にいるセキュリティに大体の場所を尋ねると連れて行ってくれるという。しかし途中で持参したタブレットから「Find my device」につながらなくなる。Bくんのスマホからテザリングして接続していたが、プルサ(チャージ)が切れたようだ。近くのお店でプルサを買い、ついでにペットボトルに詰めて売られているガソリンを補給。Bくんがめちゃくちゃ拒むのをなんとか払わせてもらう。

そして該当するエリアに到着したが、小さな路地が入り組んでおり、まったく分からない。近くの売店の前でたむろう人たちに聞くも、ドライバー名や車は分からないとのこと。しょうがないので一緒に甘いコーヒーを飲む。ガールもココアを飲んでいた。「諦めて帰ろうか」セキュリティにも10,000ルピアほど渡し、帰途。Bくんと道中で「日本の四季」の話をしながらまた幹線道路を疾走する。ホテルまで送ってもらい、ガールにお菓子でも買ってあげて…と少しお金を渡す。Bくんは固辞したが、これはガールのだから!となんとか受け取ってもらった。23時過ぎになっていた…。

 

次の日、Bくんから「Grabの事務所に直接行って、ドライバーの連絡先を聞いてきた」との連絡があった。そして昼頃に待ち合わせして、スマホを受け取ってきてくれた!16時頃に喫茶店で待ち合わせをして、スマホを受け取る。長かったがようやく帰ってきた。ずいぶん多くの人に迷惑をかけて、助けてもらった…。

 

    3. 教訓

Grabの下車の際には、持ち物チェックする。ドライバーの名前や番号、車種はかんたんでも覚えておく。コールセンターの番号も控えておく。かばんに余裕があれば、スマホがなくなったときのために、予備のデバイスを持っていてもいいかもしれない。Googleメールなどは普段ログインしない環境からアクセスがあると、登録された番号へのSMSへ送信されるセキュリティコードなしではログインできない…。今回も出先ということもあり、タブレットがなければ手詰まり感があったやも。また今後は携帯や財布をポケットに入れるのも避けてサコッシュくらいにしようかと思った。

 

最初はどうしたものかと動揺したが、友人がいてくれたのと、Googleの「Find My Device」を設定していたおかげでそこまで焦りはなかった。最悪端末のデータ全消去もできるし…。とは言え、無事に戻ってきてくれてとても助かった…。貴重な経験とは言え、もうやりたくはない。関係者の皆様、ありがとうございました。