スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

ポーン・・ポーン・・

  • たかしくん

ある小春日和の午後のこと。
閑静な住宅街の中の、小さな公園で。
たかしくんは一人でひたすら壁当てをしていました。


ポーン・・ポーン・・


一見のどかな光景ですが、あれあれ、よく見るとたかし君
アイシャドーが滲んで世紀末なことになってるよ。


(ちくしょう・・ゲロトンカツのやつ・・)


ポーン・・ポーン・・


(あいつのせいで・・)


ひたすら歯を食いしばりながら壁当てを続けるたかしくん。
白球を受け止めながらたかしくんは、さっきの教室での出来事を思い出していました。


「よー!たかし!昨日のビューティコロシアム見たか?!凄かったよなー!」
教室に入ったとたん、今日も粗野なだみ声でクラスのガキ大将ゲロトンカツが話しかけてきました。
たかしくんは、ブスがテカテカするチョイブスに変化する番組にはカケラも興味はありませんでしたが
相手をしないとまた教室内で暴れだすので、しぶしぶ話を合わせました。


「見てないけど、すごかったみたいだね。現代の医学って凄いね。」
「いやーマジすげかったわ!ジェイソンみたいな女が、あっという間にモデルみたいな女だぜ!?」


たかしくんは心の中で「その場だけのガチガチワックスとファンデ、撮影用ライトでトバしてる決め顔だからだろ」
と突っ込みたかったのですが、そんな些細なものはゲロトンカツの次の一言で吹っ飛びました。


「決めた!たかし!俺はお前にビューティーコロシアムするわ!」


思わず耳を疑うたかしくん。
どう見てもB.C.が必要なのは、13Rをノーガードでフルで戦いぬいた後の出川のアゴをカチ割ったような顔に
きのこの山に手足を付けたようなボディーのゲロトンカツのほうです。


「い、いやだなあ、山下くん(本名)。僕は自分の顔にまんぞ・・ヒイイ!」


たかしくんはなんとか話をかわそうとしました。
しかしゲロトンカツは「いいから、いいから」とはさみと工作用ノリを持って
じりじりとたかしくんを教室の隅に追い込んでいくのでした。



ポーン・・ポーン・・


ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー
ここまで書いて飽きた(;´ρ`)
後は女装してるタカシがレゲエのおっさんに襲われたり(状況・不運)、ゲロトンカツに女性認定されたことで心と体の性が食い違ったり(敵対者・分離)する。しかし、今までなよっとした仕草を軽蔑していたクラスの大杉P子に、隠していた「性転換願望」を明らかにされ(援助者・開放)、「小粋なニューハーフ」としてクラスでの位置を獲得するのだった(結末・信頼)。

変化 :主人公の過去
幸運(逆) :主人公の現在
勇気 :主人公の近い未来
解放 :援助者
結合(逆) :敵対者
信頼 :結末(目的)

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