スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

聴覚を持たないうんちゃら



「リンタロウの髪のボリュームってすごいわよね」妻は首を振りながら言った。



「まったくもってすごいわ」



「僕も高校のときは彼みたいな髪型だったんだよ」と僕は言った。



「すごいわね。」と彼女は表情も変えずに言った。


「本当にすごい。」そしてまた耳を掻いた。



「爆発してたんだ、ちょうど…リンタロウみたいに」



タバコに火をつけることのようにこの話題を片付けてしまった彼女に僕はひどく裏切られた気分になった。



「今のリンタロウはちょうどあれね、ねぎ坊主に似てるわ」



「ネギボウズ?」



「ねぎ坊主」



僕は首を振った。やれやれ、なんだってこんな薄暗いキッチンで僕は息子をねぎ坊主呼ばわりされる羽目になったんだろう。



彼女はそれだけ言うとゆっくりと立ち上がりキッチンを出ていった。僕はその間ずっと、玉ねぎになった自分を想像していた。


男たちのアフターファイブ 夢枕獏風

仕事が終わった後でふと思った。 
はたして仕事先から自宅まで歩けるのか否か── 

考え付いた瞬間歩き出す。 
ひたすら歩みをすすめる。 


30分後── 


地下鉄の駅を通り過ぎるたびに(もう乗るか)と自分に聞いてみる。 

  一体―― 
  いつまでねばる気だ――? 
  これほどの距離を―― 
  耐え抜くとは。 
  脚が棒のようだ。 


  指は? 
  掴める! 
  脚は? 
  走れる! 
  ジャケットは? 
  おしゃれ! 

  問題ない。何も、問題はない。 
  一体、何の不満があるだろう。 
  自分には、こんなに立派な肉体があるではないか。 
   

  闘え、闘え。 
  そう言ってくれる肉体が、あるではないか。 

  「応!」 
  声にならない、声をあげる。 
  自分の肉体に、応える。 


できるのだと、手にしたiPodが叫んでいる。 
研ぎ澄まされた日本刀で、何もかも根こそぎ断ち切るような割り方。 
膝が、がくがくと震えていた。 
何か、凄まじいものが、背を駆け抜けている。背を駆け登ってゆく。      
駆け登って、脳天に突き抜ける。駆け登っても駆け登っても、突き抜けても突き抜けても、まだ終わらない。まだ足らない。 


  あ。 
  あ。 
  駅舎が、見える。 
  そうだ。 
  もう何も言わなくても、分かってるじゃないか。 
  もっとだ。手を上にあげるんだ。 
  そうだ。それでいい。 
  自分を誇れ。 
  勝利を宣言しろ。 
  俺はやりとげたと、みなに宣言しろ。 
  それでいい。それでいい。 
  俺は、満足だ。 
  このまま。 
  このまま逝かせてくれ---。 


一時間歩き続けて気付けば自宅まで着いた。 
地下鉄で行けば6駅分、約9分である。 



無駄な時間だった・・・( 'ω`) 

太鼓の達人

女のヒモで食いつないでいる達人(タツヒト) 
純情で人を疑うことを知らないタイ子 

「お金を入れるドン」 
タイ子の純情を利用し、貢がせ、弄ぶタツヒト 

過労と生活苦のあまり、倒れるタイ子 

やせ細ったタイ子を病室で見て、 
初めて自分の1番大切なものが何か気付き、 
反省するタツヒト 

しかしそこに見舞いに来た双子の妹 

「もう一回遊べるドン…」 

タツヒトのドラムスティックは、既に鬼レベルのビートを刻み始めているのであった… 

こういうコントを考えたんですけど、誰か買い取ってください

日本全国綾鷹試験

例のCM 

東京の板前さんに聞きました。 
【問】 
「急須でいれた緑茶に 
もっとも近いのはどれ?」 



調査日:2010/12/9~12/28(うち8日間) 
調査人数:都内日本料理店の板前100名 
調査手法:製品名を隠した味覚調査  


で、テストの結果・・・ 


・製品B 
・製品C 
・製品D 


に比べて、綾鷹がぶっちぎり(62人/100人)で 
「急須でいれた緑茶にもっとも近い」と評価されている図がでるわけです。 


すごいわ。 
板前さんの半数以上が認めてるわけだからね。 


でも、この製品B,C,Dって何を基準に決めているのか。 

なんとなく「緑茶じゃないの?」と思っていたけど。 




もしもこれが 

・綾鷹 
・製品B(ウーロン茶) 
・製品C(麦茶) 
・製品D(紅茶) 

だったら、全然すごくないよ。 





もしくは 

・綾鷹 
・製品B(ヤクルト) 
・製品C(ジョア) 
・製品D(ミルミル) 

だったら。 

綾鷹を選ばなかった38人は板前どころの話じゃないよ。 
富井副部長以下だよ。 

彼が以前、ふろふき大根と大根のおでんを 
間違えてるのをテレビで見たけど。 





それどころか 

・綾鷹 
・製品B(マートン)…シーズン最多安打の日本新記録 
・製品C(リーソップ)…一軍登板なし 
・製品D(ブラゼル)…シーズン途中から日本球界に復帰し6番一塁に定着 


阪神タイガースの助っ人外国人だったら。 
いや、僕は分かりませんけど。 


でもいくら野球オンチだといっても 
助っ人外国人と急須でいれた緑茶とは間違いませんからね。 


「でもマートンも口に含まないと違いが分からない…」っていう板前さんの 
半径50Mには近づきたくないよ。 
「ポスト赤星としてのセンターでの渋いプレイが」ってやかましいわ! 


綾鷹大好き! 


(おわり)