スキマダイアリ

インドネシアでさまようリーマン

中小企業診断士目指します。

突然ですが。

27歳、社会人5年目にして中小企業診断士の受験を決意した。

 

入社してから、まったく思いもよらない部署に配属され、営業をやってきた。配属された時は「グループ内で一番キツい部署」「但し3〜4年で異動がある」などどれが本当かも分からない色々な話を聞き、戦々恐々としていた。

 実際に配属されてみると、確かに大変な部分もある。だが同時に裁量も多くあり、窮屈な社会人生活を想像していた自分からすれば、とても楽しくもあった。休日などの自分の時間を削られることもままあるが、日中の仕事時間の割り振りは比較的自由だ。

 裁量が大きいのは、つまり部署や仕事の規模がそれほど大きくないためで、「キツい」というのは、小規模故に営業がBtoC寄りのものになるからだ。営業の人数も限られており、細かなチェックやノルマもない。拘束時間は長いながらも、ある意味非常にのびのびと仕事をさせてもらっている。そしてこれまでこの状況に、特に危機感を抱いていなかった。

 しかし入社5年目となる今年、周りでは徐々に変化が顕れていた。もともと周りに海外志向の強い同級生が多かったのだが、彼らが海外に赴任するようになってきた。仕事も覚え、後輩の育成なども行ってきた彼らが、次のステージに行き始めたのだ。同じく国際的な舞台で仕事をしたい、と思って現在の会社にいた自分は焦り始めた。

 3〜4年で異動という話は、ここ最近の会社の業績の急な悪化で、どの部署も新人を育てる余裕がないらしく現在休眠中。そもそも海外に赴任させる体力も危うい状況だ。英語力に関してはTOEICのスコアなどで、評価はしてもらっている。しかしチャンスがまるでない。自分でも「海外で仕事ができる」という裏付けが、現在の業務でできているように感じられない。

 そういった不安や焦りが、ここにきて一気に吹き出した。プライベートでは第一子を授かり、家族の尊さや絆を実感しながらも、それを重視していくことは自分がやりたかった仕事から遠ざかることではないかと考えてしまう。自分のキャリアを構築するために何が必要なのか。現在の仕事に打ち込むだけでいいのか。そもそもその仕事も手探りで、闇雲に進めているようなところもある。指針がなく、自分に軸もない。

 そんな時、入社年次に伴う昇級によって自己啓発に、会社経費が適用できるようになった。つまり会社のカネで勉強ができる、ということ。これが自分にとって光明のように思えた。元々自主的に簿記や語学の勉強をしていたが、三日坊主の性格が祟り、何度も挫折していた。しかし通学講座なら、自分の性格でも取り組める。今までは費用の面で足踏みしていたが、経費で落ちるなら、いい意味でのプレッシャーにもなるし、ちょうどいい。

 そこで色々な資格を見ていたが、ある上司から「中小企業診断士」を勧められた。社会人の基礎となるような多様な科目があり、土台づくりにいいとのこと。自分でもセミナーに行ったり、本を読んでみると、確かに面白そうではある。しかし難易度が高くかける時間の割に合格率が高いわけでもなければ、独占業務もないので、食いっぱぐれることも当然あるらしい。しかし「土台を作る」という言葉が自分にぐさりと刺さった。高校は普通科、大学は政治、会社はメーカーで営業。一貫性のない自分のバックグラウンドに、職場環境のせいにして「成長できない」なんて思っていた自分を支えてくれるものが欲しかったのだ。営業で中小企業を多く取引先に持つことも後押しした。

 確かに、今の自分の「英語力」や「海外に行きたい」という気持ちと、ほとんど親和性はないように思えた。ただ、まずはここで自分のキャリアの土台を作り、その土俵で勝負したい・・という自分のおぼろげな道筋が、自分の心を掴んで離さない。国内で起業を経営する外国人の手助けや、そこから海外展開する際のノウハウを掴んで・・・など、夢も持てる。

 そして僕は中企業診断士を目指すことを決めた。会社に書類を提出し、判をもらい、資格学校に申し込みをした。一次試験は2014年の8月。そこまで一年間、走ってみようと思う。