哲学的な何か、あと数学とか

哲学的な何か、あと数学とか

 数学が苦手だった。公式と何種類かのパターンを覚えればいいんだ、パズルみたいなものだよ・・と数学の得意な友人は言う。そいつの言ってる意味は分かる。どんな難問でもすらすら解いてしまう奴は魔法使いに見えるくらいカッコいい。でも、どうしてn次方程式や虚数みたいな「公式」がいきなりポンとあって、それを覚えなければならないのかが体が理解しない。


 それは自分が数学が他の学問と同じように、多くの人間によって作り上げられた学問体系であることが実感できなかったからだった。この『哲学的な何か、あと数学とか』を読み終え、そう気付いた。これはその合理的で理知的なイメージとは裏腹に、燃え尽きるほど情熱的な数学史を紐解く水先案内人となってくれる一冊だ!


 16世紀、解の公式は秘術として一般には公開されていなかったことを知っているだろうか。当時の数学者は、副業として会計士をすることが多く、計算の技量次第で大きな収入を得ることが出来た。数学者同士の公開試合で技量を競い合う際、公式を知っていれば連戦連勝、大金持ちも夢ではない。そのためだ。


 学問を積み上げてきた人間の顔が見えれば、灰色一辺倒だった公式に鮮やかに色がつく。数々の天才数学者を飲み込んでいったフェルマー最後の定理、その本当の恐ろしさ、凄さを知る。数学嫌いの文系なら絶対読むべき!イメージが変わる!1500円出す価値アリ。




実はネットで読んで、同じ作者の一冊目哲学的な何か、あと科学とかが欲しかったんだけど、2年前の本で近くの本屋に置いてなかった。手ぶらで帰るよりは・・と手に取ったのが「数学とか」だったけど、結構アタリだった。一冊目は注文して、現在配送中でござんす。フゥーッ楽しみ。ネットで公開しているものと結構同じらしいけど。